2012年12月19日水曜日

Good Bye ブタ子

今日はちょっとセンチメンタルな話題を一つ、

30年間連れ添ったFIAT850セダン(フロント下部に少しだけスポイラーが溶接されていてちょっとユーモアな顔なので我が家ではブタ子と呼ばれていた)とお別れすることになったのだ。このブタ子、30年ほど前に友人のM氏(ミニカーの大先生でいつもイベントでお世話になっているM氏です)から譲って頂いた車でエンジンを焼きつかせた状態で我が家にやってきた。そもそもM氏と知り合ったのは第2回のTACS(今のJCCA)ニューイヤーミーティングで我が850クーペとこのブタ子が隣り合わせになり一緒にまだ空いていた原宿をパレードしたことがきっかけで以来何度か復活を試み別の850から下ろして自分で組んだエンジンに換装して家の周りを2-3周したこともあるが残念ながら当時の知識で組んだエンジンは僅かの走行の後息の根を止めてしまった。引越しの度に(自走できないために)邪魔者扱いされ冷や飯を食い続けて今日に至っていた。“いつかは復活を”の夢は諦めたわけではなかったが特にここ数年はガレージから追い出されて雨ざらしの身となってお肌の劣化も急速に進んでいた。そんな折やはりFIAT850仲間からちょっと面白い話があってビートルのプラットフォームにこの850セダンのボディを載せてレーサー(いわゆるファニーカー)を作る企画があって白羽の矢が立ったのがブタ子というわけである。人生の大半を共にしてきた車(ちとオーバー?)だけあって少し迷ったがブタ子もここで雨に打たれているよりはファニーカーレーサーとして次の人生を歩む方が幸せかと思い決断した次第。それでも最後のお化粧をして車載に載せられて出てゆく後ろ姿を見送った時は少し後悔の念が頭の片隅をよぎったことを白状しておきたい。Good Bye ブタ子

2012年12月17日月曜日

今年の出店予定終了--- 有難うございました

先週の日曜日、横浜のおもちゃのワンダーランドに出店してきた。いつもとなりで一緒に出店させてもらっている長年の友人M氏が今回はフランスでたっぷりと魅力的な商品を買付けて数日前に帰国したばかりとあって開店前から多くのお客様の目をくぎ付けにしている。当方もイギリスやアメリカの買付けから帰国した後のイベントは極めて売れ行きが良いことからやはり魅力的なアイテムを発掘するためには積極的に現地に出向くのが一番のように思う。それでも回を重ねるごとに有難いことにいつも買って頂けるお客様が増えたのと商品の幅が広がっているのかここ数回は売れ行きは好調で今回も帰りの荷物は来る時と比べてかなり減っていた。 写真のオークションで司会をしているのはこのイベントの主催者でテレビのお宝鑑定団などでもおなじみのU氏である。このワンダーランドで今年の当店のイベント出店予定はすべて終了、来年は1月2日の大磯スワップミートで幕開けである。 9月にイギリスのビューリーから帰った後は週末一度も休むことなく何らかのイベントに出店してきた。虚弱体質が自慢(?)の老体が良く持ちこたえたものだと思うが忙しくてもノーストレス、楽しくてたまらない故だろう。何よりも贔屓にしてくださるお客様と新米アンティークおじさんにいやな顔もせずにいろいろ教えてくださる同業者の皆さまの支えのおかげと心から感謝している。本当に1年間有難うございまた。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!!

2012年12月7日金曜日

2馬力の車検

6月に車検が切れて以来ガレージで惰眠をむさぼっていた2馬力君、2CVブルゴネットの車検に挑戦した。実はこの2馬力、まだリリース前なので詳細はお話しできないが今週末にちょっとスポットライトの当たるいい話がありそれに備えて車検に挑戦したというワケ。試験前夜まで勉強しなかった学生時代の悪癖そのままで早めに準備すればよいのだがいつもギリギリのタイミングになってしまう。それでも一夜漬けよろしく頑張るだけましと(本気で)思っている。ちなみにユーザー車検歴30年、百戦錬磨の当方にとっても1962年型2CVはかなり難易度の高い応用問題、ざっと想像するにブレーキの効き、振動で揺れるヘッドライト、排ガス等の難関が待ち受ける。しかも無理やりリアシート(?)を荷台にくくりつけた5ナンバー、検査官の心象やいかに!? 
いつもの親切な予備検査屋さんになるべく迷惑にならない時間帯を選んでたどり着き恐るおそるラインに入れるとサイドスリップはOK, ブレーキの効きはギリギリOKだったがハンドブレーキは極めて甘く不合格、排ガスは数値そのものは旧規制でOKそうだがなんと排圧不足で計測不可能(!!)、なるほど600ccの低出力エンジンではこういうこともありか、と妙に納得はしたがさてどうする? ライトはベテランのスタッフが何とか光軸を出してくれてうまくいけば通りそう、とざっとこんな具合でいざ本番となる。書類準備の段階で嬉しい驚きは重量税が何と¥16,000ちょっとで済んだことであらためて軽い車重に感謝。こうして恐るおそる臨んだ車検だが(ハンドブレーキだけはちょっと奥の手を使ったが)意外や簡単にパス、心配した排ガスも何度か回転をあげてトライしたら見事に合格した。錆でボロボロの下回りの検査も心配したが錆びているのは応力を受けない鉄板だけでフレーム自体はしっかりしていて検査官も文句をつけるところがなかったのか(あるいは憐れみを感じたのか)特にクレームもなくパス、全てのハンコがそろった時にはヤッターの声が自然と出てきた。60歳を過ぎていまさら感激でもないが久しぶりに達成感一杯で帰路についた。