2012年12月19日水曜日

Good Bye ブタ子

今日はちょっとセンチメンタルな話題を一つ、

30年間連れ添ったFIAT850セダン(フロント下部に少しだけスポイラーが溶接されていてちょっとユーモアな顔なので我が家ではブタ子と呼ばれていた)とお別れすることになったのだ。このブタ子、30年ほど前に友人のM氏(ミニカーの大先生でいつもイベントでお世話になっているM氏です)から譲って頂いた車でエンジンを焼きつかせた状態で我が家にやってきた。そもそもM氏と知り合ったのは第2回のTACS(今のJCCA)ニューイヤーミーティングで我が850クーペとこのブタ子が隣り合わせになり一緒にまだ空いていた原宿をパレードしたことがきっかけで以来何度か復活を試み別の850から下ろして自分で組んだエンジンに換装して家の周りを2-3周したこともあるが残念ながら当時の知識で組んだエンジンは僅かの走行の後息の根を止めてしまった。引越しの度に(自走できないために)邪魔者扱いされ冷や飯を食い続けて今日に至っていた。“いつかは復活を”の夢は諦めたわけではなかったが特にここ数年はガレージから追い出されて雨ざらしの身となってお肌の劣化も急速に進んでいた。そんな折やはりFIAT850仲間からちょっと面白い話があってビートルのプラットフォームにこの850セダンのボディを載せてレーサー(いわゆるファニーカー)を作る企画があって白羽の矢が立ったのがブタ子というわけである。人生の大半を共にしてきた車(ちとオーバー?)だけあって少し迷ったがブタ子もここで雨に打たれているよりはファニーカーレーサーとして次の人生を歩む方が幸せかと思い決断した次第。それでも最後のお化粧をして車載に載せられて出てゆく後ろ姿を見送った時は少し後悔の念が頭の片隅をよぎったことを白状しておきたい。Good Bye ブタ子

2012年12月17日月曜日

今年の出店予定終了--- 有難うございました

先週の日曜日、横浜のおもちゃのワンダーランドに出店してきた。いつもとなりで一緒に出店させてもらっている長年の友人M氏が今回はフランスでたっぷりと魅力的な商品を買付けて数日前に帰国したばかりとあって開店前から多くのお客様の目をくぎ付けにしている。当方もイギリスやアメリカの買付けから帰国した後のイベントは極めて売れ行きが良いことからやはり魅力的なアイテムを発掘するためには積極的に現地に出向くのが一番のように思う。それでも回を重ねるごとに有難いことにいつも買って頂けるお客様が増えたのと商品の幅が広がっているのかここ数回は売れ行きは好調で今回も帰りの荷物は来る時と比べてかなり減っていた。 写真のオークションで司会をしているのはこのイベントの主催者でテレビのお宝鑑定団などでもおなじみのU氏である。このワンダーランドで今年の当店のイベント出店予定はすべて終了、来年は1月2日の大磯スワップミートで幕開けである。 9月にイギリスのビューリーから帰った後は週末一度も休むことなく何らかのイベントに出店してきた。虚弱体質が自慢(?)の老体が良く持ちこたえたものだと思うが忙しくてもノーストレス、楽しくてたまらない故だろう。何よりも贔屓にしてくださるお客様と新米アンティークおじさんにいやな顔もせずにいろいろ教えてくださる同業者の皆さまの支えのおかげと心から感謝している。本当に1年間有難うございまた。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!!

2012年12月7日金曜日

2馬力の車検

6月に車検が切れて以来ガレージで惰眠をむさぼっていた2馬力君、2CVブルゴネットの車検に挑戦した。実はこの2馬力、まだリリース前なので詳細はお話しできないが今週末にちょっとスポットライトの当たるいい話がありそれに備えて車検に挑戦したというワケ。試験前夜まで勉強しなかった学生時代の悪癖そのままで早めに準備すればよいのだがいつもギリギリのタイミングになってしまう。それでも一夜漬けよろしく頑張るだけましと(本気で)思っている。ちなみにユーザー車検歴30年、百戦錬磨の当方にとっても1962年型2CVはかなり難易度の高い応用問題、ざっと想像するにブレーキの効き、振動で揺れるヘッドライト、排ガス等の難関が待ち受ける。しかも無理やりリアシート(?)を荷台にくくりつけた5ナンバー、検査官の心象やいかに!? 
いつもの親切な予備検査屋さんになるべく迷惑にならない時間帯を選んでたどり着き恐るおそるラインに入れるとサイドスリップはOK, ブレーキの効きはギリギリOKだったがハンドブレーキは極めて甘く不合格、排ガスは数値そのものは旧規制でOKそうだがなんと排圧不足で計測不可能(!!)、なるほど600ccの低出力エンジンではこういうこともありか、と妙に納得はしたがさてどうする? ライトはベテランのスタッフが何とか光軸を出してくれてうまくいけば通りそう、とざっとこんな具合でいざ本番となる。書類準備の段階で嬉しい驚きは重量税が何と¥16,000ちょっとで済んだことであらためて軽い車重に感謝。こうして恐るおそる臨んだ車検だが(ハンドブレーキだけはちょっと奥の手を使ったが)意外や簡単にパス、心配した排ガスも何度か回転をあげてトライしたら見事に合格した。錆でボロボロの下回りの検査も心配したが錆びているのは応力を受けない鉄板だけでフレーム自体はしっかりしていて検査官も文句をつけるところがなかったのか(あるいは憐れみを感じたのか)特にクレームもなくパス、全てのハンコがそろった時にはヤッターの声が自然と出てきた。60歳を過ぎていまさら感激でもないが久しぶりに達成感一杯で帰路についた。

2012年11月19日月曜日

浜名湖スワップミート

 先週の日曜日浜名湖の競艇場駐車場で行われたスワップミートに出店してきた。遠州名物の風邪は相変わらずだったが前日の嵐が嘘のような抜けるような青空のもとお客様の数は非常に多く改めて静岡県は日本のおもちゃの本場であるとともにモーターサイクルのメッカでもあることを認識した。イベントは日の出とともにオープン、例によって怠け者の当方が会場に到着した6時半頃には大半の出店者は既に出店を完了し商談真っ最中という感じだったがそれでも頑張ってディスプレイを始めたらすぐに売れ始めた。万全の寒さ対策をしていったがお蔭さまで日が昇るにつれて気温はぐんぐん上がり全く寒さを感じることはなく強風を除いては快適な
イベント日和だった。マニアックな商品を売る出店者も多く売るだけでなく買う楽しみも多いお奨めのイベントと思う。11時過ぎに閉店、帰りにミカン農家をやっている学生時代の友人の所に立ち寄り今が旬の三ケ日ミカンを分けてもらったあと快適な新東名で帰路についた。以前も書いたが新東名は快適の一語に尽きる。従来の東名と比べると“ストレス倍増”と“ストレス解消”ぐらいの差がある。何故にこれほど違うのかは不明だが多分新しい舗装、僅かに広い(と思う)車線、広い退避路、少ないカーブ、明るく広いトンネル等の複合効果と思う。唯一の問題はあまりに快適で制限速度+アルファ(?)のスピードでは眠くなってしまうことだろうか。

2012年11月14日水曜日

ボルボ960ワゴン

新しい(と言っても新車ではなく太古車だが)車の話題を一つ。
最近は毎週のように各地のイベントに出店しているがその足としてしばらく愛用していたクライスラーボイジャーを娘一家に取られてしまった(娘に弱いのはどこの父親も同じ、これ頂戴(!!)の一言で交渉の余地なく嫁いでしまった)ので新たに荷物をたくさん積んで高速で移動でき且つお小遣いで買える程度の価格の足車を 探していたら出会ったのがこの車、なんと非常に珍しいストレート6搭載の960で既に16万KMを後にしているがエアコン、パワーウインドーも正常に作動しているので即購入を決めた。その後2カ月ほどの間に既に名古屋、静岡等に数回遠征しているが以前のPRV-V6や5気筒と比べていささか大時代的ではあるがやはりストレート6は気持ちが良い。期待どうり荷物は驚くほど積めるし快適なシートなど美点は多くあるもののこの個体、ちょっと問題があることも白状しなければならない。 その1はパワーステアリングでステアリングを右に切るとパワステが効いたり効かなかったりするような感じでステアリングがぐらぐらする。オイル不足を疑ったがどうもポンプ自体の問題のようである。2つ目はオートマで少し前、走行中に急にスノーモードから抜けなくなってしまった。手動で変速すれば問題なく作動するのでオートマ自体よりはアクチュエーターか何かの問題と思うが原因ははっきりしない。ちなみにこの960、オートマ自体は日本製と思うので本体が簡単に壊れるとは思えない。 何れもお金がかかりそうなところでお小遣いで買えそうな価格の車にいまさら、と思うしこのまま乗っていてもステアリングのフィーリングだけ我慢すれば別にどうってこともないのでこのまま行こうと思っている。ボルボに詳しい方がおられればぜひアドバイスをお願いしたい。


2012年11月12日月曜日

横浜ホビーフォーラム

昨日11月11日(日)、横浜大桟橋で行われたミニカー界のビッグイベント横浜ホビーフフォーラムに出店させていただく機会があった。ミニカー業界有数の人気イベントで本来当方のような駆け出しのアンティークショップが出店できるようなイベントではないのだがいつも各種のイベントでお世話になっているI氏のおかげで何とか出店させていただくことが出来た。このイベント過去にも何度か見に行ったことはあるがとにかくお客様の数が多い。大半の方はメーカーが出す限定モデルをゲットするため早朝から並んでおられるのだと思うが朝10時の開店から4時の閉店時間までそれこそ身動きが取れないほどのお客様で改めてミニカーファンの多 さを実感した。当方の商品とターゲットが違うかなと心配もしたがそれでもビンテージミニカーのファンも多くおかげさまで売り上げも期待どうりだった。うれしかったのはこの日は大桟橋に豪華クルージング客船飛鳥2が寄港する日で朝の搬入時間帯に入港、夕方撤収時間に出発という幸運も重なってあの巨体が大桟橋に(意外に速いスピードで)接岸、さらに汽笛を鳴らして出港するシーンをすぐ横で目撃することが出来た事だった。30数年前横浜に職を得てすぐ、オフィスのあるビルの屋上からクイーンエリザベスIIの出向を見送ったあの日のことをふと思い出した。そう、横浜は幾つになってもロマンあふれるポートシティーなのです。

2012年11月10日土曜日

またまた”だれにも負けない意志の弱さ”を発揮してブログを2カ月以上も休んでしまった。これだけサボると言い訳を探すのが難しくなるが再開するのにぴったりの日がやってきた。そうです、今日をもって僕は何と63歳にもなってしまったのです。思えば海外で買ってきた多少のオートモビリアを車の前に並べて売り始めたのがちょうど3年前の今頃、フレンチブルーだったと思う。今考えればほんのささやかな商品で大した知識もなくまだホームページも開設以前で、おかげさまでこの先、12月後半まで週末はすべてイベントで埋まっている最近の状況を思えばよくここまで頑張ってこれたと思う。 ここ三か月ほどはそれにいくつかの私事が加わって本当に忙しかった。8月には3年ぶりにぺブルビーチへ出かけ、9月はイギリスのビューリーに買い付けに行った。この間8月末にはアメリカにいた娘夫婦が日本に引っ越すことになり3つ子(!!)と1匹を連れてまさに民族の大移動イベントがあった。さらに9月からはご縁があって某アメリカの会社の営業活動をパートタイムで引き受けることになった。この間に2台の新しい車(もちろん太古車)がやって来て、さらには10月からは上述の5人+1匹の家族がわが田舎家に居候することになり静かな老人2人の家庭は一挙に動物園状態になったがそれでも不思議な物で一週間もすれば慣れてしまって3人が揃って泣こうがワメこうが特にうるさくは感じられなくなってしまった。この間もほとんど毎週イベントに出かけている訳でまさに現役サラリーマン時代以上の分刻みスケジュールのリタイアメント(?)生活を送っている。それでも思うのは時の過ぎゆく速さでつい先日還暦を迎えたと思ったらもう63、日頃のモットーの60代はゴールデンエイジ、“遊び急ぎをしよう” もさらにスピードアップが必要なようである。

2012年9月4日火曜日

ちょっと贅沢な風景

さしもの猛暑もやっとお引き取りのようでここ数日、里山の朝夕はめっきりと涼しくなってきた。 そうなるとゲンキンなもので夏の間暑さにかまけてサボっていたガレージでの作業もよーし頑張るぞ、となる。 そうはいっても暑いので今日は暑気払いにちょっと贅沢な写真を見て頂きたい。2台のエンジン、右はアバルトダブルバブルの750ccエンジン、左は幻のOT1000のエンジンである。ダブルバブルには僅か20台程度作られたコルサバージョンが存在するというのが通説でありその特徴は8000まで刻まれたタコメーターであり、プレクシグラスのサイドとリアウインドーだという。ということはわが家のダブルバブルは 有望ではないか(!?)   もっともフェラーリのような高級車と異なりアバルトの場合しっかりとした資料は残って無くて、元々レーシングカーなのでコルサバージョンが作られたのはほぼ間違いないとしても何をもってしてコルサというかははっきりとしないようである。ある時アメリカでアバルトの車体番号の研究をしている人と話しをしたことがあるが彼曰く、本人がコルサと信じて乗っていればコルサだよ(!!)とのこと、さもありなんと思う。 
OT1000のエンジンはこれからバラしてみようと思っているので適時続編をお伝えしたいと思う。

2012年8月23日木曜日

ペブルビーチレトロモビール



クラシックカーイベント三昧の最後として(土)の夕方ペブルビーチレトロモビールと呼ばれるオートモビリアの即売会を訪れた。 もちろん(日)にはメインイベントのコンクールデレガンスがあるのだが出場車の大半はツアーの際に見ているのと入場料が高いこと、それに日曜日はサンフランシスコ郊外で行われるフリーマーケットや近郊のアンティークモールを覗いてみたい等の理由で(日)のコンクールは諦めたのでこれが今回のイベント巡りの最後である。このオートモビリアの即売会はメイン会場の手前、シャトルバスの乗り場からすぐ近くの大きなテントで数年前から行われていてモントレーオートモビリアと同じくポスターや絵を扱う業者が多い。素晴らしいアイテムが多いが価格もとびきりで我々のような庶民が物を買うところではなく目の保養と割り切れば入場料もフリーでありそれなりに楽しめる。 となりのテントは古い2輪を中心としたオークション業者が出店しておりアメリカ、イギリス、イタリアの古いバイクが多く展示されていてこちらも入場はフリーで大いに楽しめる。以前はこれ以外にもブラックホークが多くのクラシックカーを展示販売していて楽しめたが3-4年前から無くなってしまった。

2012年8月22日水曜日

アメリカ農業事情

 
ぺブルビーチやカーメルの町にいるとお金持ちばかりが住んでいるような感じがしてくるが車で10分も走ればここはカリフォルニアの大地、近郊野菜や果物の一大産地である。ヒストリックカーウィークの間近くのホテルは価格が高騰しまた大半はリピーターによって1年前から予約されてしまっているので私はいつも40マイルほど離れたサンノセのすぐ下、モーガンヒルというところに宿を取り毎日片道40分の“通勤”をするのだがこの間が上記の近郊野菜の産地であり特に今は収穫の季節らしく多くの人でにぎわっている。スクールバスが畑の中で後ろに何やら箱のような物をつなげて止まっていて最初は何かと思ったが実はこれ、出稼ぎの労働者を載せて移動するバスで後ろにつないでいる箱のような物は簡易トイレだそうである。アメリカの大規模農業は全て機械化されているのかと思いきや特に野菜や果物の収穫はそうではないようで家族だけでは手が足りず、メキシコや中南米からこの時期は多くの出稼ぎが来て収穫を終えて農場から農場へと移動してゆくのだそうだ。近くのサリナス(あのジェームスディーンが事故死するときに向かっていた街)には農業で大成功をおさめた日系のO氏がおられるそうでアメリカの農業事情、少し様子が分かって来るとなかなかおもしろそうである。ちなみに今年は中西部が大干ばつで小麦やトウモロコシの価格が高騰しているそうである。

ラグナセカ、石を投げればコブラに当たる?

金曜日のコンクールイタリアーナに続いて土曜日はラグナセカ詣でとなる。昨年から主催者が変わったが内容は(少なくとも一観客にとっては)ほぼ同じようである。今年の特集は先日“伝説”となったキャロルシェルビーの追悼の意味もあるのかコブラ、元々アメリカ人に人気の車とあってそれこそ”石を投げればコブラに当たる”ほどのおびただしい数のコブラがラグナセカのコースを埋め尽くした。テント内の特別展示には6台しか作られなかったデイトナコブラやコブラ1号車、427コブラに幾多の勝利をもたらしたコブラ使いの名手ケン マイルズがドライブした#98号車等が見られた。他にもコブラ使いとしてはダン ガーニーやボブ ボンデュラントなど名だたる名手がいるが早いだけでなく最終的に車をフィニッシュラインまで持ち込んでレースに勝つことに関してはちょうどF-1の世界におけるアラン プロストのようにケン マイルスが独特の才能を持っていたように思う。
ラグナセカで他に毎年楽しみにしているのはピートブロックのBREが独自のショップを出していることで当時ダットサン510で活躍したドライバージョン モートンやピート ブロック自身が時々サインに応じている。

2012年8月20日月曜日

コンクールイタリアーノ

 
 
木曜日のぺブルビーチパレードランに続いて金曜日はラグナセカゴルフコースで行われるコンクールイタリアーノに出かけた。ここ数年だんだんと商業主義的になって来て入場料は何と$160と驚くほど高くなってしまったし以前のように驚くようなワンオフの車にお目にかかることは少なくなってしまった。 それでも今年うれしかったのはフェラーリやランボルギーニの大群にまじって小さく可愛いFIATや古い地味なランチアがかなりの台数出品されていたことに加えてこうしたFIATオーナーにとってアメリカでの困った時の駆け込み寺、ともいえるFIATPLUSの教祖様、Mr.FIATことクリスオバート氏と色々と話が出来たことだった。当方もパーツの大半はヨーロッパから買っているもののそれでも困った時はChris に色々と助けてもらっている。アメリカのフリーウエイを走る500(今の500ではない、オリジナルの)や600、850を想像いただきたい。そしてこれらのパーツに困ったら最後に行き着くところはイタリアではなくアメリカとは全くアメリカは何でもありの国とは良く言った物である。

2012年8月18日土曜日

ぺブルビーチパレードラン


8月16日の木曜日にはぺブルビーチコンクールデレガンスの参加車の多くが17マイルドライブをはじめとする近郊の町を走るパレードランがあり歴史的な名車が実際に街を走る姿を見る絶好のチャンスとなる。ランチタイムは先日と同じカーメルの町に集まり2時間ほど休憩をする。車種はバラエティに富んでおり創生期のロールスやマーサーレースアバウト、ヴィンテージ期の名だたる名車、戦後のスポーツカーや試作車など、写真では見ていても実車は初めて見る車も多い。赤い300SLに注目されたい。いまさら300SLを見ても驚きもしないがドライバーシートに座るのは今やサーの称号を持つ無冠の帝王、そう55年前に300SLR(外観は300SLと似ているが中身は別物の純レーサー)を駆ってイタリアの街並みを誰よりも早く平均100マイル(!!)以上のスピードで1000マイルを駆け抜けたあの人である。残念ながら1962年(だったと思う)にスポーツカーのレース中のアクシデントで重傷を負って引退してしまったが現役を続けていたならば多分ジムクラークやアイルトンセナと並ぶスピードを発揮していたと思う。写真を撮っても良いかと尋ねると愛想よく答えてほほ笑んでくれた。年を重ねてくるとこれだけの名車を見ても、中学生時代初めてEタイプやロールスを見たときのあの心のときめ  きはもはや感じられないものだがさすがに今日は“あの人”とほんの2言、3言話が出来ただけで幸せな気分になった。
  

2012年8月17日金曜日

モントレーオートモビリア


8月14日(火)、15日(水)の2日間、モントレー近くのシーサイドという街のホテルのコンベンションホールで開かれたオートモビリアショーに出かけてみた。規模はそんなに大きくなくディーラーの数は40社程度だがそれぞれの質は極めて高い。古いレースポスターやカーバッジ等を扱うお店が多く思わず理性を失いそうになる魅力的な商品が多いが価格も超一流ですぐに現実の世界に引き戻してくれるのがありがたい(?)ところでもある。50-60年代のオリジナルレースポスターなどそれ一枚で立派な中古車が買えるほどの値段が付いているがこの週、ここに集まるヴィンテージフェラーリやマセラティ、コブラなどのオーナーにとっては値段は関係ないようであちらこちらで熱心に商談をしている。我々のように懐の軽いオートモビリアファンにとっては別世界でせいぜい”いつの日かここに出店して自分の商品を売ってみたい”と言う夢を見るのが精一杯だった。

2012年8月16日木曜日

カーメルクラシックカーコンクール

 
 
ヒストリックカーイベントのトップを切って開催されるのが海沿いの小さくおしゃれな街カーメルのクラシックカーコンクール。 参加資格は戦後から1971年まで、ということで我々の世代には最もなじみのある年代であることと何と言ってもこうした車が街中でじっくり見られるのがこのショーの魅力。それに入場料が要らないのもなんだか得した感じがする。車の質は高くまたコンクールの参加車以外でも街中いたるところでアッと思わせる車が無造作に駐車している。今回はその中でも珍しい車を何台か紹介したい。

2012年8月14日火曜日

モントレーヒストリックカーウイーク

 
コンクールイタリアーノ、ラグナセカ、ぺブルビーチコンクールデレガンスをはじめとして1週間の間数々の古い車のイベントが毎年お盆の週にアメリカのモントレー近郊で開かれる。ここ2年、欠席していたが今年はうまくフリーマイレージの航空券が手に入ったのとオートモビリア商品の買い付けという大義名分もあるので3年ぶりに猛暑の日本を抜け出してサンフランシスコ郊外にやってきた。到着は夕方の6時前で気温は20度、湿度は限りなく低く快適このうえない。ちなみにサンフランシスコ空港はモノレールが周回していてレンタカーを借りるのもこのモノレールに乗ってレンタカー屋さんが集まったビルまで行くことになる。今回の宿舎はサンノセの少し南モーガンヒルというところにあるマリオット系列のレジデンスイン、”家にいるのと同じ感覚で過ごせる”がテーマのホテルでダイニング、リビング、別にベッドルームが付いて値段は普通のアメリカのモーテル並み、土地の安いアメリカならではのホテルである。ここに1週間滞在するのだが朝食付なので夕食は近くのスーパーで食材を買ってくれば非常に安く生活が出来る。 明日はモントレーオートモビリアという自動車関連のアンテイークばかりの展示即売会と近くのカーメルの町で開かれるクラシックカーショーに出かける予定、出来れば午後遅くにはゴルフも1ラウンドともくろんでいる。

2012年8月5日日曜日

真夏のダブルヘッダー

 今週の週末、(土)は東京、大井競馬場の部品交換日、(日)はおなじみ袋井エコパのイベントに出店してきた。 それでなくともオリンピックで寝不足が続いているのに2日続けて4時起き、しかも両日とも屋外イベントで加えて東京は朝6時から午後3時までと時間が長くしかも今回が第1回で様子が分からない、とあって、土曜日夕方のニュースの熱中症で倒れた人の人数、を押し上げることになるのではと本気で心配していた。会場に着いてみるとスーパーなどによくある2階建て駐車場が会場で上、下どちらにしますか、と聞かれるのでためらわず下、と答えた。確かに上の方が明るく開放感もあるだろうが結果的にこれは大正解で風通しは良く日は当たらない、雨の備えもあり、でほとんど屋内イベントと変わらない快適さだった。聞けばここ大井では毎週末(土)(日)に一般のフリーマーケットが開催されているそうで今回初めて2輪4輪関連のスワップミートが共催の形で入れてもらったのだとか、どうりでお客様の数は多く午前中はほとんど客足が絶える事のない盛況だった。加えてPRが行きとどいていたらしくマニアックなお客さまも多く数台持っていったビンテージシュコーは完売だった。2枚目の写真は袋井エコパイベントの風景。会場は広く場所は必要なだけどうぞ、というおおらかな感じ。始まりが朝7時半とスワップミートとしては少し遅い目なのも楽でいい。 静岡は何と言ってもおもちゃの本場でミニカーやブリキに詳しいお客様が多くFIATおじさんはこのイベントが大好きである。それに新東名が開通してからはちょっと頑張れば我が家からぴったり1時間半とアクセスが格段に良くなった。 3枚目の写真は本日の戦利品、となりの一見こわもてだが親切なおじさんを”なにとぞ年金生活者をお助けください”と拝み倒して大幅に値引きしてもらって孫たちの為にゲット、私たち物を売るために朝早くから出かけていったんですけどね・・・、いずこも孫には甘いんですな!! 

2012年7月30日月曜日

横浜おもちゃのワンダーランド


29日暑い日曜日、横浜のおもちゃのワンダーランドに出店してきた。これはエアコンの効いた室内イベントなので暑さも雨も関係なく快適である(早い話がエアコンなどとは無縁のわが家にいるよりよっぽど快適なのです)。毎度のことであるが日本のおもちゃの権威は皆さん集まってあられるようでそういった方々に直接お話しをお伺いできるだけでも新米アンティークショップのおやじとしては光栄である。最初はお客さまのレベルが高すぎてあまり売れなかったが回を重ねるうちに商品がマッチングしてきたのかここ2-3回はおかげさまで売れ行きも好調で他のお店を見に行く時間がなくなってきたことが残念である。今回は初めての試みとして第1回ワンダーランドオークションが何と御大U氏自らがマイクを握って会場の片隅で行われた。写真はその風景。名だたるコレクターの方や海外からのバイヤーに交じってFIATおじさんも2点ばかりゲットしたが”危ない、アブない”、ミイラ取りがミイラになりそう”、まあ自分も某オークションでアンティークを売っている訳で日本経済の為(?)にはたまに熱くなって衝動買いするのもいいかもね、と納得したり、楽しいオークションでした。今後のワンダーランドの目玉イベントになりそうな気がする。次回は12月、お楽しみに

2012年7月25日水曜日

アバルトOT1000エンジン

 数ヶ月前になるが御殿場の自動車屋さんから突然電話があった。”ホームページを見たけどおたくFIAT850が得意そうだけどうちに車検証の排気量が0.98L(!!)になっているFIAT850クーペの動かないのがあるけど引き取ってくれない?” とのお申し出。 排気量0.98LのFIAT850って、あの幻のOT1000でないの? 興奮を気づかれないように(?)冷静を装ってそれでは近日中に一度見に行きますから、と返事をしたもののこれはほかの人に持っていかれたら一生の後悔、と翌日すぐに見に行った(20年近く前と思うがカーマガジンにOT1000売りたしの広告が出てすぐ電話したが売れた後だった苦い経験がある)。ボディは残念ながらOT1000ではなく初期型のクーペ、しかも“土に帰る準備”が十分に出来ていてあと5年早く連絡をくれたら、という状態、エンジンもそもそも回転するかどうかも確認できなかったが先方希望の価格もリーゾナブルだったし外から見える本物のアバルトオイルパン、アバルトマフラー、専用のキャブ等だけで気分は上の空、その場で購入に踏み切った。以来数カ月、最近ガレージが1台分空いたので暑い毎日であるが断然決心をしてエンジンを降ろす準備を始めたところである。写真が現状で補給類はほぼ取り外し、あとドライブシャフトを外せばめでたくエンジンとミッションは降りるので2-3日の内には幻のOT1000のエンジン(と信じている!!)をじっくり検証できるようになる予定である。乞うご期待!! 真夏の夜の夢が正夢であることを願っている。ちなみにリアについているOT1000のエンブレムはどうやら本物らしい。