2011年9月21日水曜日

ビューリーオートジャンブル(3)


              ビューリーでの嬉しい驚きの一つはこの車だった。1961-2年頃のクライスラー300Gである。不思議に思われる方も多いかと思うがイギリス人は意外とアメリカ車好きなのかオークションにも50-60年代のアメ車が多く出品されている。なぜこの車が嬉しい驚きかと言うとこれこそが僕が車人生を歩むことになったそもそもの原点なのである。話は50年ほど前にさかのぼるが当時創刊されたばかりの少年サンデーと少年マガジンと言う2大週刊誌があって(週刊だったと思うが月刊誌かもしれない)僕は少年マガジン派、ある時からその少年マガジンの裏3に“世界の自動車”というページの連載が始まりその最初を飾ったのがこの車だったのである。しかも色もズバリこれ、普通のサラリーマンの家庭に育った身には当時は車を持つなど夢のまた夢、ましてやアメリカ車を持つことなど想像することすら出来ない時代だったがそれでも少年の心をときめかせて自動車趣味に走らせるには十分以上のインパクトだった。多分伝説の名デザイナーエクスナーの息のかかった最後のモデルと思うが今見ても中々のグッドデザインである。決して天文学的な値段ではなかったのが余計心に引っかかった。

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