これもいささか旧聞だが昨年我が家にやってきた新顔(?)をご紹介したい。ご存知ルノーの4番バッターキャトル(4)号である。外観からして古そうに見えるが実はこの車初年度登録は1991年でほぼ最終モデル、デビューは1960年代初め頃と思うので競争の激しい自動車業界で30年にわたり大きな外観の変更のないまま生産されたことになる。知らなかったがこの車VWビートル、T型フオードそして我がカローラと並ぶ世界のベストセラーカーだとか、カローラはその間に何世代にもモデルチェンジされているので基本的に同じ形、という括り方をすればビートル、T型に続くベストセラーということになるのだろう。ちなみに現在の小型乗用車の基本形であるハッチバックを世界で最初に成功させた車、という名誉もどうやらこの車のものらしい。我が家にやってきた車は最終モデルなのでエンジンは1100CC(当初は750CCだった), シートなども近代化されているがフロントウインドーは依然として平面、サイドウインドーもスライド式、エンジンに余裕があるだけあって
走りは2CVと比べるとはるかに近代的でアンティークを積み込んでイベント出店の足として期待したのだがいざ荷物を積み込んで見ると残念ながら以外と荷室は狭く2CVフルゴネットと比べて半分も入らない!!キャトルの名誉のために付け加えるとそもそもこれは乗用車であって荷物を積むための箱をくっつけた2CVフルゴネットと比べること自体フェアではない(そのためにはちゃんとキャトルフルゴネットというモデルがある)。というわけで新しいオーナー募集中でもあるのでご興味のある方は USED CAR FOR SALE のコラムをご覧いただきたい。初めて古いヨーロッパ車と生活してみたいと思われる方には絶好の入門車と思う(そうは言っても1960年代基本設計の車、それなりの覚悟が必要なことはお忘れなく)
2015年2月20日金曜日
2015年2月18日水曜日
グッドバイ ジャガーS
少し旧聞になるがこの冬10年連れ添ったわが家のファーストカー、ジャガーSタイプとお別れせざるを得なくなってしまった。一目でジャガーとわかる流麗なスタイル、趣味の良い室内、大きめのサイズを感じさせないドライブフィーリングなど魅力が多い半面、室内が狭い、トランクが狭い、マイナートラブルが多いなどマイナス点も多く語られる。約10年にわたり10万KM近くを生活した経験から言えば多くの欠点を補って余りある魅力の多い車だったと思う。できればもっと乗り続けたかったのだがそれがなぜ突然別れなければならなくなったかというとお決まりのオートマのトラブルで異常な振動が出始めて時間の問題で立ち往生しそうになったからである。オートマオイルを交換してみようかとも思ったがディーラーに相談するとオートマオイルは基本的に無交換、やれないことはないがそれだけで数万円かかりしかも回復の見込みは薄いとの事、実はこの車、我が家に来る前に一度オートマを(その当時は無論保証で)アッシー交換しており大きなトラブルは14万キロほどの間に2回目でさすがにこれだけは金額からしてギブアップにつながるトラブルだけに勘弁してほしい、と思う。その他
マイナートラブルとしてはルームミラーが落っこちたり、バックミラーに水が入ってほとんど見えなくなったりヘッドライトが曇ったり(これはラッキーなことにリコールで交換)トランク下部に水が溜まったりと文字どうり満身創痍であったがそれでもそれを補って余りある魅力的な家族だった。いつも思うことだが長年連れ添った車とお別れする場合でも新しいオーナーの元に嫁いで行くときは笑顔で見送ってやれるが今回のように解体のためにスクラップ屋さんに引き取られていくのを見送るのはちょうど告別式でお見送りをするのと同じで新しい生活がない、本当にグッドバイなのがわかっているだけに辛いものである。ジャガーS君、多くの思い出をありがとう。
マイナートラブルとしてはルームミラーが落っこちたり、バックミラーに水が入ってほとんど見えなくなったりヘッドライトが曇ったり(これはラッキーなことにリコールで交換)トランク下部に水が溜まったりと文字どうり満身創痍であったがそれでもそれを補って余りある魅力的な家族だった。いつも思うことだが長年連れ添った車とお別れする場合でも新しいオーナーの元に嫁いで行くときは笑顔で見送ってやれるが今回のように解体のためにスクラップ屋さんに引き取られていくのを見送るのはちょうど告別式でお見送りをするのと同じで新しい生活がない、本当にグッドバイなのがわかっているだけに辛いものである。ジャガーS君、多くの思い出をありがとう。
2015年2月17日火曜日
フレンチモデルカーコレクション(3)
シリーズ最終回の今回はもう少し古い時代40年代末期から50年代中頃までのモデルをご紹介したい。1枚目はシトロエンDS19で有名なGeGeが製作したシムカアロンドプラスチックモデルで全長23cm程度あるので 1/18 程度かと思う。モーター付きだが例によって旧ヨーロッパ規格の4.5Vなので動かす術はない。程度は非常によく当時フランスのモデルカーに一般的だった白いゴムのタイヤもオリジナルのままである。2枚目は同じく GeGe の ルノーフレガート、シムカよりも一回り大きく全長26cm程度ある。こちらは当時のプラスチック特有の歪みが全体に出ているがシムカと同じく程度は良く子供の遊びに使われた形跡はない。戦勝国とは言え50年代後半当時この種のモデルはかなり高価だったはずでそもそも子供用ではなく大人のおもちゃとして製作されたのかもしれない。3枚目はもう少し古いと思うが JEP が製作したパナールディナ、金属のシャシーにプラスチックのボディ、全長30cm 程度
あるので 1/12 程度であろうか。このモデルには動力は備わってなくリアウインドーから突き出した筒状の仕掛けにハンドルの付いた長い棒を差し込んで押しながらハンドルを操作すれば前輪が左右に向きを変えるいわば人力動力である。さすがにこの時代のプラスチックになるとかなり時代感が出てくるが不思議なオーラを放っている。
最後の4枚目はさらに遡って戦前、あるいは戦後すぐあたりの JRD 製、ブリキのシトロエントラック、プリミティブな作りではあるがこれまたただならぬ雰囲気を漂わせたブリキモデルである。さすがにこの時代になるとタイヤもゴムではなくブリキ製、ゼンマイ動力付きで実際に走行可能である。
以上3回にわたってご紹介したフレンチモデルカー、いずれも新しいオーナー募集中でご興味にある方は是非ホームページの European Collection をご覧いただきたい。
あるので 1/12 程度であろうか。このモデルには動力は備わってなくリアウインドーから突き出した筒状の仕掛けにハンドルの付いた長い棒を差し込んで押しながらハンドルを操作すれば前輪が左右に向きを変えるいわば人力動力である。さすがにこの時代のプラスチックになるとかなり時代感が出てくるが不思議なオーラを放っている。
最後の4枚目はさらに遡って戦前、あるいは戦後すぐあたりの JRD 製、ブリキのシトロエントラック、プリミティブな作りではあるがこれまたただならぬ雰囲気を漂わせたブリキモデルである。さすがにこの時代になるとタイヤもゴムではなくブリキ製、ゼンマイ動力付きで実際に走行可能である。
以上3回にわたってご紹介したフレンチモデルカー、いずれも新しいオーナー募集中でご興味にある方は是非ホームページの European Collection をご覧いただきたい。
2015年2月14日土曜日
フレンチモデルカーコレクション(2)
フレンチコレクションその(2)はJOUSTRA の60−70年代の作品3種。一番上の3台写っている写真の左端はブリキのルノーフロリード。カルマンギア等と同じジャンルで決してスポーツカーではないが実用車のプラットフォームにお洒落なパーソナルカーというべきボディを乗せた傑作でむしろ今の時代にあっているかもしれない。真偽のほどは知らないがデザインはイタリアのフルアと聞いたことがある。2枚目はちょっと珍しいモデルでシムカ1000のプラスチック製リモコンカー。シムカ1000は当時の FIAT と親類関係にあったモデルで基本的なポテンシャルは高かったようで何種類かのラリーバージョンを始め究極のモデルとしてはシムカアバルト1300,1600等が作られている。わずかの変形と多少のやれが出ているがフルオリジナル、グッドコンディションの個体である。3枚目は少し後の時代と思われるがご存知ルノーの4番バッター、キャトルのプラスチックモデル、T型フオード、VWビートル、カローラと並ぶ世界のベストセラー車で1992年ごろまで作られた。ちなみに我が家にも 1/1 が居候している。残念ながら外箱はないが程度は抜群でまさにミントコンディション、プラスチックにありがちなボディの変形も一切ない。
2015年2月13日金曜日
フレンチモデルカーコレクション(1)
今、我が家に先日のレトロモビルで買い付けてきた古いフランスのモデルカーが何台か生息している。国内では珍しい物もあり何回かに分けてご紹介したい。フレンチモデルカーと言えばまずはシトロエンDSに登場願うのが筋、というわけでその中でも比較的珍しいものを3台。1枚目の写真中央は多分当時のハイエンドのおもちゃだったと思われる GeGe 製のDS19プラスチックのリモコンモデルでコントローラーには前進後退以外にウインカーや立派なステアリングが付いている。残念なことに当時のヨーロッパ規格の角型4.5V電池がほぼ入手不可のため動かすことはできないが味わいのあるプラスチックボディが人気のモデルで後期型としてパラス仕様もある。2枚目の写真は JOUSTRA製の珍しい 廉価版 ID19のブレイク(ワゴン)仕様ブリキモデル。70年代のモデルになると段々とコストダウンされて魅力がなくなってくるが60年代のJOUSTRA (通常ジャストラと発音していると思うが現地ではどうやら”ヤスラ”に近い発音のようである)は
なかなか味わいがあって楽しい。箱のイラストも秀逸、コンディションはミントで今回の一押しと思う。3枚目はレアモデル、わが国ではほとんど知られていないが DS Richard というメーカーが作ったやや大きめのブリキモデルでリモコン仕様、実車に近い雰囲気という点では上記2台に比べるとわずかに劣ると思うが大きめの車体で不思議な魅力がある。いずれも50年代末期から60年代初期の作品でDSがパリサロンで衝撃的なデビューを飾ってから数年後のことである。
2015年2月8日日曜日
パリの蚤の市
今回のパリの買付け出張2日目はおなじみ北のはずれのクリニャンクール、パリ最大の骨董街として有名だが古いおもちゃを扱っているお店は数件程度、ここ以外にもパリには古いミニカーを扱うショップが何軒かあるが高くてなかなか手が出せない。1枚目の写真はクリニャンクールの入り口近くにあるショップで狭い店内は歩くのも一苦労だが頑張って探すと毎回面白いものが見つかる。2枚目の写真の大半は今回ここで見つけたもので昨日も書いたように(為替の関係で)価格は安くはないがそれでもレトロモビールで買うよりはマシかもしれない。3枚目の写真は同じく入り口近くにあるキーホルダーとピンバッジを売っているお姉さんのショップ、彼女のお母さんも近くで同じものを売っていて最近までは娘のショップの方が小さかったが無事修行(?)が終わったのか昨年から大きいお店を娘が切り盛りするようになった。自動車関連のヴィンテージキーホルダーばかりまとめて買っていく変な日本人ということですぐに覚えてもらえたらしく毎回歓迎してくれる。ちなみにクリニャンクールは(土)(日)(月)の3日間だけしか営業していないしまたお店によっては(月)は休んでいるところもあるので出かけられる方は注意されたい。かくして2日間の駆け足買付旅行は無事終了、戦利品をスーツケース2個に詰め込んでその日の夕方の便で無事帰国した。
2015年2月7日土曜日
パリ レトロモビル
今年もパリのレトロモビルにやってきた。初めてこのショーを訪れたのはかれこれ20年近く前、ジャンクヤード的な実に良い雰囲気と訪れる人々の熱気に感動したのを今もはっきり覚えている。丁度小林彰太郎さんご夫婦がいらっしゃってまだ訪れる日本人も少なかった時代、色々とお話をお伺いすることが出来た。時は移りて、あふれんばかりの人と熱気は相変わらずだがブースはどんどんと立派になっていって何だか財布の軽い我々とは別の世界になってしまったように感じる。それでも頑張って回っていると良い雰囲気のディスプレイと車はそこかしこにある。1枚目は正直なところ正確な車名も(車好き50年+、某社主催カー検2年連続1級の我が身をもってしても)知らないがノンレストア(あるいはそれに近い状態)のボディと多分当時この車でレースに参戦したと思しき老ドライバーが良い雰囲気だった。2枚目は絶頂期のピニンファリーナがランチアフラミニアのシャシーに仮装したショーカーで多分これ1台だけの車と思うが数あるピニンファリーナの作品の中でも個人的には一番と思う。3枚目は毎回同じの”今回の収穫”で大半はいつもお世話になっているモナコ在住の老夫婦のお店で譲っていただいた。ちなみにこうしたハイエンドのおもちゃはアベノミクスがもたらした円安の影響もあって日米欧の中ではたぶん日本が一番安く商売としては辛いことこの上ないがそれでもこうしたものは現地に来て見ないとなかなか手に入らない。乞うご期待!!
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